生産者メッセージ

土作りマイスター|鈴木 靜夫

おいしいだけでなく、安全で安心できるものを。
その想いで、日々畑と向き合っています。

土作りマイスター|鈴木 靜夫(すずき しずお)

「人間は自然に寄り添って生きていくものである」と考え、栽培から加工方法に至るまで、安心・安全であることを信条に物作りを行う。無農薬、無化学肥料、無添加にこだわり、25年間の研究の末、ジャパンプレミアムケールを誕生させる。

微生物が作物を育てる

高温になり湯気を立てる堆肥

高温になり湯気を立てる堆肥

ケール作りは、堆肥を作ることから始まります。畜産廃棄物や落ち葉を積み重ね、酸素供給を繰り返すと、肉眼では確認できない200分の1ミリの大きさの微生物が、廃棄物や落ち葉を分解し、発酵させます。発酵しているときは嫌な匂いはせず、乳酸菌のとてもいい匂いがします。3ヶ月ほどかけて出来上がったこの完熟堆肥を畑に撒くと、微生物によって堆肥が分解され、真綿のように柔らかいふかふかな土になります。ふかふかしていますが、風が吹いて舞い上がることはありません。微生物の力で団粒構造が作られ、畑の表面を薄氷が張ったように固くして自分たちを守るのです。生きている畑と、死んでいる畑の違いはここにあります。また、微生物がいることで、害虫の発生が抑制されます。

葉に栄養価を蓄えた冬のジャパンプレミアムケールの株

葉に栄養価を蓄えた冬のジャパンプレミアムケールの株

ケールは生命力が強いですが、とてもデリケートな植物です。生育に適した気温は18度から22度。寒さが厳しくなると成長は止まり、夏は葉の表面がロウでコーティングされ、寒さや暑さから自分で身を守ります。通常は約3ヶ月で収穫できますが、『ジャパンプレミアムケール』は、8月下旬に苗を植えてから約6ヶ月かけて成長します。植えた苗が芽吹き、勢い良く伸びる春に一番栄養を蓄えます。光合成によって糖分を蓄えるので、陽が当たる時間が長いとそれだけ甘くておいしくなります。育成期間が普通のケールの2倍ということは、土からの養分吸収と光合成の時間が2倍ということであり、栄養価の高さやおいしさの違いはここにあります。

「田んぼに底あり、畑に底なし」という言葉がありますが、水を保つために底がある田んぼに対して、畑には底がありません。底がないので根が下へ下へと伸び、自分で地下水を摂取します。根が深く伸びてしっかり張ると、作物は丈夫に育ちます。微生物がいることで、空気が通りやすいふかふかな土になり、水を取り入れる道が作られます。自然界にはこのように、生命が育つサイクルがきちんとできているのです。

自然のサイクルに沿った農業

自然のサイクルに沿った農業

この世に有機物を分解する微生物がいなかったら、地球上はゴミで埋もれてしまいます。自然のサイクルを無視して農薬や化学肥料を使い、大切な微生物が生きられない土にしてしまっては、農業とは言えません。土は農業の原点。人間がすることは、土を柔らかくして、根がどこまでも水を取りにいけるようにすること、作物が育つのに必要な環境をつくることです。あとは、土がおいしい作物を作ってくれます。今は量よりも質を問われる時代なのに、戦後、食糧難で質より量を求めた時代の方法が、今でも採られている。「安全」と「安心」が二の次になってしまっています。

野菜の旬についても同じです。夏はどうしても水分をたくさん摂りますね。そうすると胃液が薄くなるので、苦いものが健胃剤となり胃を守ってくれます。ですから、ニガウリやキュウリなど夏の野菜には苦味のあるものが多いんです。冬の野菜の大根、牛蒡や白菜は体を温めるように、食べ物の旬には理由があります。旬の時期以外にも売るなんて、自然のサイクルを考えたらあり得ないことです。人間も自然の中で生きているということを、もう一度考える必要があると思います。

ケールとの出合い

ジャパンプレミアムケールの青汁

水に溶いたジャパンプレミアムケール

以前、東京で会社を起こして仕事していた頃、体のことなどまったく気にせず、付き合いもあって連日暴飲暴食の生活を送っていました。その結果、内蔵をあちこち悪くし、体はまるで病気のデパートのように。当時、ジューサーを製造・販売していたことがきっかけで、小食療法である甲田療法を確立された甲田光雄先生と出会い、ケールの青汁を薦められました。西洋医学の治療を受けたくなかった私は仕事を辞め、1ヶ月ほど青汁だけの生活を送ったおかげで、今はすっかり健康を取り戻しています。

人間の体は食べ物で変わることを自分の体で経験し、ケールの青汁を一生の仕事にしようと決めました。そして、「青汁を飲んでも、その原料が農薬にまみれていたら意味がない」という甲田先生の言葉を聞き、安全な野菜作りを目指して、農法の根本を見直すことから始めたのです。

食の安全を守る

土作りマイスター|鈴木 靜夫

どのケールも私が作っているものと同じように、栄養素の含有率が高いわけではありません。それは、DNAが違うからです。私の畑では、品種改良していない自然種を栽培しています。このケールのDNAを守るため、受粉の時期には実を一つ一つピンセットでつまみ、切り込みを付けて受粉させ、袋を被せて密封し、自然交配を防いでいます。『ジャパンプレミアムケール』には、私が作ったこのケール以外、何も添加していません。味の調整をまったくすることなく、このおいしさと高い栄養価を提供しています。これは、土が作ったおいしさ、自然が作ったおいしさです。

みなさんに安全だと言えるものを提供するには、肥料作りから収穫まで、すべて自分で行うしかありませんでした。このやり方はリスクが大きく、正直儲かりません。しかし、このようにしないと安全が保たれない。私は、堂々と「こう作りました」と言えるものを作りたかった。死ぬのを待つだけのような身が生かされたのだから、生涯をかけて「食の安全を守る」、「良いものを伝える」ことが私の使命だと思っています。

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